川口元郷　内科　循環器内科　川口領家循環器内科クリニック

お彼岸も中日を過ぎ、桜の開花も各地で進んでいるようです。日も長くなり春を感じとれる今日この頃です。
今回は心臓を栄養する血管に関して話してみたいと思います。身体のどの臓器も血管（動脈）からの酸素や栄養の供給を受けて働き動いています。
心臓は血液を身体全体に送り出したり、戻したりする循環ポンプの役割を担っています。その心臓に酸素や栄養を与える血管は、心臓を冠のように囲むことから冠状動脈と呼ばれています。冠状動脈は左右にあり、左には2本、右には1本の計3本の本幹で構成されます。左は前下行枝と回旋枝という2本、右は右冠動脈という1本の血管で心臓を養っています。
この冠状動脈に正常に血液が流れていれば問題はないのですが、閉塞すると心筋梗塞に、血管が狭窄して血液が流れにくくなると狭心症という病気を発症します。冠状動脈の根元で血管が詰まると病態も重篤となり、死に至ることもあります。
心筋梗塞や狭心症は虚血性心疾患という心臓病に分類されています。
次回は心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患についてお話ししたいと思います。