川口元郷 内科 循環器内科 川口領家循環器内科クリニック

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院長のひとこと

Director's column

エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)

夏休みに飛行機で旅行等をされた方も多いと思います。この飛行機内で起こりやすいとされているのが、一時期、テレビなどでも話題となったエコノミークラス症候群です。

エコノミークラス症候群とは、飛行機に長い時間座っていて、現地に着き歩き始めた時に急に息苦しくなり、ひどい時は呼吸停止など生死に関わる症状を起こす病態です。
これは、長い時間、同じ姿勢でいることのより下肢の静脈内で血の塊(血栓)が形成され、歩行で動き出すことにより血栓剥がれ、血流に乗り肺の血管を詰まらせ呼吸困難等の症状を起こすものです。
飛行機内では、地上と違って気圧や湿度などが管理されています。
そして、何と言っても動くことが極端に少なくなります。乾燥による脱水や下肢を動かさないことで、下肢の静脈内で血栓が形成されやすい状況が作り出されることになります。
その血栓が肺に到達すると肺血栓塞栓症という疾患を惹起します。
よってエコノミークラスだけで生じる病態ではありません。

しかし、このような状況は、飛行機の中だけで生じることだけではなく、気を許すと地上にいても、誰にでも生じる病態なのです。
エアコンの効いた部屋の中で、長時間同じ姿勢で座って、水分摂取を怠たったりすると起こり得る可能性が高いです。
肺血栓塞栓症を予防するためには、喉が渇かなくてもこまめな水分摂取や、長時間同じ姿勢をとる場合には、適度の歩行や運動を合間に行うことです。
また、飛行機内では足を意識的に動かすことが重要です。
そしてアルコールの飲み過ぎは脱水を助長して血栓形成を起こしやすくするので控えめをお勧めします。

2019.08.26
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