川口元郷　内科　循環器内科　川口領家循環器内科クリニック

日本は他国と比べ急速に高齢化が進み、少子高齢化の最たる国になっています。これからは若者ばかりではなく高齢者も積極的に社会に関わらなければならない時代になります。

2022年度に発表された日本人の平均寿命は男性で81.5歳、女性で87.6歳と日本は世界に冠たる長寿国です。年齢だけ世界一では意味が無いかも知れません。同じく2022年に報告された日本人の健康寿命は男性72.7歳、女性75.4歳でした。ここでいう健康寿命とは日常生活を独自で行える寿命、つまり動き考え自分のことは自分でできる状態となります。

平均寿命と健康寿命の間の差は10年ほどになっています。この10年間をどのように過ごし、いかに健康寿命を伸ばし平均以上に元気で過ごすかが課題となります。ある程度、歳を重ねたら身体が衰えるのは必定です。年齢相応の身体対策は必要となります。その中心となるのは食事と運動で、若い時とは違うエイジングケアを行うことです。

食事に関してはなるべく多くの種類の物を少しずつ食べる。筋肉維持に必要なアミノ酸を得るため魚や肉を中心に摂る。豆腐や納豆など大豆タンパクや野菜を多く取り入れる。ご飯などの炭水化物は少なめにする。

運動はジムやプールなどに通えるなら良いですが、一般的には歩くことが推奨されています。1日8000歩ほどが目安となります。グラウンドゴルフ、散歩、ハイキングもお勧めです。とにかく足腰を使いことが重要なのです。

また、いろいろなことに興味を持つことも必要です。読書や映画、音楽、旅行など趣味を持つことも脳機能維持には良いと考えます。定期的な健康診断や歯科検診も必要と考えます。

人生100年時代と言われますが、物忘れに悩んだり寝たきり生活ではなく元気な100歳を目指したいものです。