川口元郷 内科 循環器内科 川口領家循環器内科クリニック

川口領家循環器内科クリニック

048-242-5462

〒332-0004 埼玉県川口市領家1-24-4 ロードビルディング2F

院長のひとこと

Director's column

感染症と人類

新型コロナウイルス感染症が世界中に蔓延して1年以上となります。今やマスクは日常のアイテムとして欠かせないものとなりました。

人類がこの地球上に誕生し、有史以前から感染症との戦いは絶え間なく続いてきました。その度に人類は感染症を克服してきました。

最古の歴史の記録に残る感染症との戦いは紀元前6世紀のギリシャで記録されました。このときには町中に死人の山が築かれたと記録されています。その後、中世にかけて3度も大流行し黒死病と恐れられたペストは、カミュの小説の題材にもなっています。この時にはすでの都市封鎖が行われていたことが小説に記されています。

天然痘も猛威を振るいましたが、ジェンナーによる種痘で克服され、ついに1980年WHO(世界保健機関)により撲滅宣言がされました。その他、様々な感染症を野口英夫や北里柴三郎、コッホ、パスツール、フレミングなど多くの医学者や科学者の地道な研究や創薬により克服してきました。そして今、新型コロナウイルスに対して新たなRNAワクチンが短期間で開発され、世界中で接種が開始、日本でも先日から行われ始めています。

今回のコロナウイルスとの戦いは未だ道半ばですが、最後に人類が勝利することは間違いありません。しかし、戦いでの犠牲者はゼロではありません。少しでも犠牲を少なくするには各個人の感染症に対する意識の高さに期待する部分が大きいと考えます。コロナはただの風邪と言われる方がいらっしゃいますが、コロナがただの風邪と違うところは治す薬がないことが問題なのです。そして、重症化した際の死亡率が高いことが問題なのです。治す薬があり死なないならただの風邪です。

コロナウイルスが克服されたあとも、必ず新たな感染症の出現はあると断言できます。細菌やウイルスなども生存・繁栄・進化を諦めることは決してなく、人類に戦いを挑んでくることでしょう。地球環境の急激な変化も感染症の温床の一つになるでしょう。その時に備えて我々人類は絶えず、学問や研究に邁進する必要があります。

2021.03.18
pagetop
電話番号:048-242-5462