川口元郷 内科 循環器内科 川口領家循環器内科クリニック

川口領家循環器内科クリニック

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皮膚の乾燥
気温が低下して冬に向かう頃から、湿度も下がり皮膚が乾燥して痒みを生じる方も多いかと思います。乾燥すると痒みが生じるのは何故なのでしょうか?
皮膚は、外からの刺激や細菌の侵入を防ぐ役割を備えています。皮膚の表面には汗や脂質などの保湿成分が絶えず分泌されています。皮脂膜、天然保湿因子、細胞間脂質は皮膚バリアの3因子とも言われます。皮膚の乾燥は、皮膚の最も外側にある角質に含まれる保湿成分が減少することで生じます。減少の原因としては外気温の低下や湿度低下、加齢性変化、ボディソープなどによる洗いすぎなどがあります。
角質のバリア機能が低下すると、角質は硬くなり細かな亀裂などが生じるようになります。このような状態になるとバリア機能は有効に働かないため洗剤の刺激や細菌の侵入なども受けやすくなり、湿疹など皮膚の炎症を惹起して痒みを生じるようになります。これが皮脂欠乏症の状態です。
角質のバリア機能を保って、皮膚を乾燥から守ることが予防として重要です。まずは、保湿することでバリア機能を補うことです。毎日行うことが重要で、保湿薬は薬局などでも扱っています。市販のものではセラミドを含有しているものが人気です。皮膚を清潔に保つことも重要ですが、入浴時にボヂィソープでゴシゴシと強くこすることは知らず知らずのうちに皮膚を壊している行為です。よく泡だてた泡を転がすように洗うのが良いでしょう。暖房なども皮膚の乾燥を悪化させます。加湿器を併用することをお勧めします。
特に高齢者では、皮膚の乾燥が顕著になりますので上記のような方法で、スキンケアに心がけ痒みを避けたいものです。
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人間の寿命

現在、人間の生存最高齢はギネス記録によると115歳の女性となっています。人間の寿命とは、一体どの様に規定されるのでしょうか?
人体を構成している細胞は約60兆個といわれています。これらの細胞が日々分裂して新陳代謝が行われ身体が維持されています。細胞の中にはDNA(デオキシリボ核酸)があり、分裂により新たな細胞が作られるのです。そのDNAの末端にはテロメアという部分があり、これが細胞分裂のたびに短くなっていきます。つまり年齢を重ねれば重ねるほどテロメアは短くなるのです。最終的にテロメアは短くなりすぎて、正しい機能を果たせなくなってしまう。すると細胞も分裂ができず、細胞の“死”が訪れます。新陳代謝が低下すれば老化の原因にもなり、DNAの遺伝情報にも問題が生じ細胞分裂が逆に活発となり癌化を引き起こしたりしてしまいます。テロメアは老化に重要な役割を果たしているとされ、テロメアの機能を明らかにした科学者には2009年ノーベル賞が授与されています。
テロメアの短小化が見られない唯一の例外は、卵や精子を生み出す生殖細胞系列の細胞であり、テロメアは常に長い状態で維持されます。生物自体の存在意義はDNAが後世に受け継がれることが重要であり、受け継がれたのであるなら、細胞は必要以上に長寿になる意味はないとも考えられます。
テロメアを短くならないように保存したり、他の遺伝子を過剰発現することにより寿命を延ばす動物実験もされているようです。しかし、身体や細胞の構造は今なお複雑であり、簡単に寿命を延ばしたりすることは、まだまだできないというのが現状のようです。
2003年、レスベラトロールがサーチュインタンパク質に作用して健康や長寿につながるという論文が有名なネイチャー誌に掲載され話題を集めましたが、現在レスベラトロールは薬としては理想的な化合物ではないとされています。長寿に対する憧れは、秦の始皇帝の時代から語られていますが、未だに創薬は混沌とした状態のようです。
当然の話ですが、人間の寿命の全てがテロメアのみで説明できる訳ではありません。生活環境や食生活、嗜好品などの影響も大きいと考えます。

2018.05.30
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